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「お母さん、ありがとう」の奇跡

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つい先日、すごい事に気付いてしまった。
私にとっては奇跡といっていいと思う。

昨年6月から両親と同居をはじめ、もともと仲良し親子じゃなかったうえに、
口を開けば父への文句しか言わず、さらに父に負けず劣らず自己中な母に
ストレスがたまりまくる毎日。
加えて新年早々父が亡くなり、全て人任せで何もしようとしない母に
怒りを募らせていました。

そんな中、なんとか無事に父の四十九日と納骨も済ませることができたので、
妹たちとお疲れさまでしたランチをしました。
女三人でしゃべりたいだけしゃべって、あぁすっきりした!と思ったのですが、
帰りの電車でふと、「そういえば今日は母に対する愚痴しか言わなかった。
これじゃあ母と一緒じゃないか!」と気付いてしまったのです。

これはいかんと思い、早速その場で「お母さん、ありがとう」と心のなかで唱え始めました。

翌日、母の部屋へ行くと、ふと、あけびの蔓で編んだバックが目につきました。
以前から欲しいと思っていましたが、買うと結構いいお値段なのです。
母が持っている事は知っていたはずですが、すっかり忘れていました。
中を見るとどうやらおやつ入れに使っている様子。
「使わないの?」と聞くと「使わない」と言うので、
思い切って「じゃあ、ちょうだい」と言ってみると、あっさりくれました。

あら?
早速「お母さん、ありがとう」効果?
でも、私は別に母から何か物をもらいたかったわけじゃないけどな〜
と思いながらもありがたく頂戴しておきました。

その数日後、今度は母が某有名高級ホテルのチョコレートをいただいてきました。
でも母は食べられないので、そっくり私のところへ。
またまた「お母さん、ありがとう」効果でしょうか?
でもやっぱり、物じゃないんだけどな〜と思いつつさらに過ぎること数日。

夕飯の支度をしながら、母が一緒に暮らしていて助かっている事はなんだろう?
と考えてみたら、「ゴミ出し」がありました。
特に頼んだ訳ではないのですが、母が勝手に自分の仕事と決めたようで、
私が持って行こうとしても「置いておいて」ということがしばしば。
「助かっている事だってあるんだよね〜」と思った瞬間、気付いてしまいました。
母は私の「心のゴミ出し」をしてくれていたのです。

子供の頃からいつも怒ってばかり、愚痴ばかりの母の姿をみて、
こんな風にはなりたくないと思った私は、長い間怒りを表現できず、
いつの間にか怒りを感じることにさえ鈍くなっていって、
一週間くらいたってから、
「なんであの時、あんな事をいわれなければならなかったんだろう?」
と怒りが湧いてくることさえありました。
愚痴も言ってはいけないと自分に言い聞かせていた時期もありました。
そうやって心の中に溜めに溜めていた怒りのはけ口を、
今、母が引き受けてくれている事に気付いたのです。

同居を始めた時に、私は我慢するのはやめようと決めていました。
なんでもちゃんと話し合って、お互い納得のいく形にしたいと思っていたのですが、
あまりに私の想像を超えた行動を母がするのと、
何度同じ事をいってもわかってもらえない事に、
次第に話し合いという形は保てないようになり、
一方的に私が母に怒りをぶつけるという場面が増えていました。

小さい頃はただただ恐ろしい母だったので、何も言えませんでしたが、
今はほとんど立場が逆転していて、母のほうが私を恐ろしいと
思っているのではないかと思うほど(笑)
そもそも母の姿を見て自分にかけてしまった呪いのようなものですが、
今、その母のお陰で呪いを解こうとしているのだと思いました。
そう思ったら不思議なもので、あんなに腹のたつことが多かったのに、
この数日はびっくりするほど穏やかに過ごしています。

去年だったか一昨年だったか、同じように母親との葛藤を抱える友人が、
突然、「お母さん、大好き!お母さんの料理が世界で一番おいしいと思う。
いままでどうもありがとう!」と思えたという話をきいて、
残念ながら今生では私にそんな事がおこることは有り得ないだろうなと思っていたのですが
、もしかしたら私にもいつか母の事を大好き!と思える可能性が出てきたのではないかと思ったほど、
衝撃的な気づきでした。
「お母さん、ありがとう」の効果、まさに奇跡的です。
by satokowphoto | 2013-03-07 00:00 | スピな話 | Comments(0)

ほぼお花の写真。バラ多めです。


by satokow
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