モノに宿るエネルギー

昨日モネ展に行って、思い出したことがありました。
このことは以前ブログにも書いたのですが、
そのブログは削除してしまったので、
あらためて書いてみようと思います。

わざわざ時間をかけて書き直そうとおもえるほど、
この事は私にとって印象深い出来事でした。

以前私がお世話になっていた陶芸教室は、
丸沼芸術の森というところにありました。

ここのオーナーはちょっとした美術品蒐集家で、
陶芸教室の運営だけでなく、
若手アーティストに工房を提供していたりもします。
敷地内にはなんと美術館まであり、
時々蒐集した美術品の展覧会も開催されます。
(常設展示はありません)

実は私がこの陶芸教室を知ったきっかけも、
この美術館で開催された「アンドリューワイエス展」に
誘われていったことがきっかけでした。

オーナーはワイエスご本人とも交流があったらしく、
私が通っていた頃に、ご子息がしばらく滞在して
一緒に作陶したこともありました。

ちょっと話がそれました。
というか、かなり前置きが長くなってしましたが、、、
当時、美術館で「佐藤忠良展」が開催されたときのことです。

この陶芸教室の生徒には、
美術館で開催されている展覧会を無料で見られるという
すばらしい特典がついていました。

しかし、失礼ながら佐藤忠良さんのことはそれまで知らず、
彫刻にもまったく興味がなかったので、
たとえ無料でも見に行くつもりはありませんでした。
時間がもったいない。作陶してたほうがいいわ~とすら思ってたし。

ですが、見に行ってきた方がみなさん口を揃えて
「よかったわ~♡」というのです。
実は同い年だった陶芸の先生も、
「なんかいいんだよね~。また行っちゃおうかな~」
と、ふら~っと行ってしまいました。
先生は仕事中なのに!笑

そんなにいいというのなら、ちょっとだけ見に行ってみようかと
ついに私も重い尻を持ち上げていってみたのですが、、、
これが本当によかった。

いえ、作品のことは正直全くわからないのです。
でも何故か、そこに立つととても清々しい気持ちになるのです。

あ~みんなが言っていたのは、このことか。

いつまでもここに佇んでいたい。
そんなかんじでした。

その美術館は年に1度、陶芸教室の作陶展にも使われます。
なので、ワイエス展の時以外にも何度か入った事がありますが、
それまでこの空間で、こんな清々しい気持ちになったことは
ありませんでした。

これが作品の持つ力なのか。

作品に宿るエネルギーというものを驚きとともに初めて感じたときでした。

後から学芸員さんにおききしたのですが、
佐藤忠良さんという方は、とても素晴らしいお人柄で、
毎年自筆の年賀状をご近所に自ら配られていたというお話を
聞かせていただきました。

だからこそ、こんな素晴らしい作品がうまれたのだろうと思います。


そうそう、だから身の回りにおくモノひとつひとつも、
どうでもいいものを置いてはいけないというのもよくわかります。
たとえ100円ショップで買ったものでも、自分が気にいっていればいいのです。
逆にどんなに高価でも、自分が気に入らないものを置いておくのは、
よくないのだろうと思います。

一人暮らしでもない限り、家の中を全部自分のお気に入りで揃える
というのは難しいでしょうけど、これから買うものは
よくよく吟味して買いたいな、と改めて思いました。
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by satokowphoto | 2015-11-20 10:44 | 今日の小さなシアワセ | Comments(0)